季節を感じる飾りつけ

季節を楽しむ

日本には、四季があり、世界でも珍しく季節が4つあります。

そんな季節の違いで、気分がよくなったり悪くなったり、
体調を崩すこともあるかもしれませんね。

私たちは、昔から、少しでも気分を良くするため、季節ならではの特徴をあえて強調し、
どうせ季節は巡るのだから、「今この時を楽しもう」としてきました。

逆転の発想、素晴らしい知恵だと思います。

さて、季節の特徴を味わうのに、自宅の中や庭、仕事場などに、飾り物をするのは簡単ですね。
目にすぐに入ってきますし、新たな気持ちになります。

皆さんは飾り物をする時、どこに飾りますか?

または、どこを飾りつけますか?

我が家では、真っ先に変わるのが玄関(の内側)です。

下駄箱(シューズボックス)の上に、物が置けるので、お客様を出迎えるように季節感のある飾り物が置かれます。

同じく玄関近くに飾る花も、季節感のあるものに変わります。
その次に、階段の踊り場、お手洗いの棚上、リビング、ダイニング・・・と順次変わっていきます。

床の間飾り

床の間を飾る

床の間は、何のためのスペースなのか、ずっと気になっていたのですが、飾るためのスペースなのですね。

茶会などでは、その会のテーマを決める場所となっています。

床の間の飾りを見ると、その時の主催者の思いを汲み取ることができるようになっているのだと思います。

上の写真は、我が家の床の間です。

侘び寂びを地でいっております。

伝統的なものに、現代的なものを掛け合わせるというのが、
九谷幸窯のテーマのひとつ。


床の間という空間の中を緑の植物が、
生き物のように、
毛細血管のように伸び伸びと広がっております。

いかがでしょうか。

とったばかりの栗

収穫物で飾る

秋の収穫できる植物の一つに栗(くり)がありますね。

工房の裏にも大きな栗の木が2本ありました。

今年は、1本を伐採して1本だけとなってしまいましたが…

特に手入れをしているわけでもありませんから、
栗の実の一粒ずつは、小粒です。

丹波の栗のような栗ではありません。

とはいえ、栗は栗。

我が工房でも収穫し、(といっても木から落ちたものを拾う)
皮を剥いて、色々と下拵えします。

渋皮煮やマロングラッセなどという高尚なことはできないので、
茹でておいて、お正月の栗きんとん用に保存しておきます。

収穫できたものや頂いたものは、
九谷焼の鮮やかな深皿に入れておきます。

そうやって使ってしまうまで、目に見えるところに置いて楽しむという役割もあります。

これも一つの飾りつけでしょうか。

昔の人は、感謝の印として一部をお供物にしていたようですが、
使ったり食べたりするまでの、愛おしさや勿体なさを少しの間、
味わっていたのかもしれませんね。

Follow me!