11月がお正月

茶道具

茶人の11月

今年も残りわずかとなりました。

街やお店は、10月のハロウィーンが終わるとすぐに、クリスマス一色になりますね。

クリスマスの文化は、商戦としては日本にも定着していて、
楽しい気分にはなりますが、
私は11月になると「お正月の準備をしなければ」という気持ちになります。

西欧では、クリスマスを迎えたその流れで、年明けとなり、
ここがワンセットですが、
私たち日本人は、クリスマスとお正月はワンセットという感覚は、
あまりないかもしれません。

ところで、11月は、お茶(茶道)の世界では、お正月にあたる月なのだそう。

抹茶になる前の茶葉を収穫する時期は5月ですが、
その茶葉「碾茶」を茶壷(ちゃつぼ)に入れておき、11月に封を開け、
茶臼で挽き、その年で一番新しい抹茶を口にするから「お正月」になるとのこと。

濃茶を入れる壷を「茶入」(ちゃいれ)と呼びますが、
その茶入を「小壷」(こつぼ)と呼ぶのに対し、この保存用の壺を「大壷」(おおつぼ)ともいいます。

11月は、床の間に、この大壺を飾ってお客様を迎えるようです。


童謡の「ずいずいずっころばし」に茶壷が登場するのは知られていますが、
これは江戸時代に宇治から江戸に茶を献上するため、
茶壺を行列で運んだ様子をうたったことに由来するそうです。(諸説あり)

茶壷は、陶器でできており、
飾っておいても、とてもおもむきがあります。

抹茶は一息つくのに最適?

最近では、抹茶も身近な存在になり、
市販のお菓子、カフェの飲み物などにも、
「抹茶テイスト」が並んでいます。

抹茶碗

抹茶は、そのまま茶葉をいただくので、
ビタミンCをはじめ、
カテキン、マグネシウムなどの栄養を
豊富に摂取することができます。

気分が良いから、美味しいから、
と飲んでいましたが、
もしかすると、豊富な栄養素の効果だったのかもしれませんね。

特に女性はマグネシウムが不足しがちだそうです。

同じくマグネシウムが含まれるチョコレートを食べたくなるのも、
もしかするとマグネシウム不足かも?

チョコレートが欲しい時は、
代わりに抹茶を飲むと満足するかもしれませんよ。

マグネシウムは、骨をつくるミネラルとして知られていますが、
お通じにも良い効果があります。

忙しい年末に、一息つく時に抹茶をいただくのは、最適かもしれません。

私は以前は、一息つくために、コーヒーや紅茶を飲んでいましたが、
最近はもっぱら抹茶をいただいています。

茶菓子

お茶菓子でほっこり

抹茶のお供に、甘いお茶菓子をいただくことは
多いと思います。

抹茶を飲むのに慣れていない方は、
抹茶は苦く感じられるので、
お茶菓子でちょうど緩和されるかもしれません。

お茶菓子は、季節を表現していることが多いので、
それに見合った器を使うと、より素敵な茶席になるのではないでしょうか?

例えば上の写真のような小皿は、秋のススキにも見えますし、雲のようにも見えます。

また、下が降りた土のようにも見えますね。

11月の別名は「霜月(しもつき)」ですし、ちょうど良いかもしれません。

その上に、鮮やかな朱色(オレンジ色)の紅葉をかたどった練り切りのお菓子を乗せて、
秋の風情を表現してみました。

このようにコーディネートして楽しむのも器の役割の一つ。

洋服のコーディネートみたいですね。

食べ物を載せるため だけでなく、
ぜひ、食べ物に合わせたり、雰囲気や気分に合わせた器を選んで楽しんでみてください。

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